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デュタステリドはAGA(男性脱毛症)治療薬として使用される成分です。
AGAの発症に深く関係する5αリダクターゼを阻害します。
本記事ではデュタステリドについて以下の点を中心にご紹介します。
- デュタステリドの効果とは
- デュタステリドの効果が出るまでの期間とは
- デュタステリドの副作用とは
後半には、デュタステリドによくある質問と回答も紹介しています。
最後まで読んでいただけますと幸いです。
そもそもデュタステリドとは?
デュタステリドはザガーロに含まれる成分です。
ザガーロはイギリスのグラクソ・スミスクライン株式会社が開発したAGA治療薬です。
もともとザガーロは、前立腺肥大症の治療薬(アボルブ)として開発、発売されました。
しかし、AGAにも効果が期待できることがわかり、AGA治療薬として承認されました。
デュタステリドの効果とは?
デュタステリドは、以下2つの効果が期待できます。
- 薄毛予防
- 発毛促進
かつ、デュタステリドは薄毛治療で服用推奨度A(内服を行うよう強く勧める)と日本皮膚科学会に定められています。
デュタステリドは、5αリダクターゼを阻害し、AGA発症のきっかけとなるDHT(ジヒテストテロン)の生成を妨げます。
これにより、薄毛の進行抑制へ導きます。
また、国内で実施された臨床試験では被験者に以下の2つの結果が確認されました。
- 毛量の増加
- 髪が太くなる
よって、発毛促進の効果も期待ができます。
そのため、デュタステリドは発毛の効果を得たい方にも処方されます。
出典:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版
デュタステリドの効果が出るまでの期間
早くて、服用後2か月半~3か月ほどで効果が実感できるといわれています。
しかし、治療効果を判断するためには、通常6か月が必要です。
ザガーロの添付文書に記載されています。
なので、6か月間は継続して服用するようにしましょう。
6か月後も効果が見られない場合は、服用を中止してください。
6か月以上服用を継続する場合も、医師と相談して今後の服用について検討してください。
デュタステリドとフィナステリドの違いとは?
デュタステリドとフィナステリドの違いは以下の通りです。
デュタステリド | フィナステリド | |
薬効薬理 | 5αリダクターゼのⅠ型とⅡ型両方に作用 | Ⅱ型5αリダクターゼに作用 |
血清中DHTの低下率 | 0.5㎎/日で血清中DHTが約90%低下 | 5㎎/日で血清中DHTが65%低下 |
半減期 | 3~5週間ほど | 6~8時間ほど |
副作用の発症率 |
など |
など |
デュタステリドは、フィナステリドよりも効果が強いとみられています。
更に半減期から、効果の持続力もデュタステリドの方が長いとみられています。
半減期は生体内に入った薬などの物質が半分になるまでの期間です。
しかし、副作用の発症率はフィナステリドに比べて、デュタステリドの方が高くなっています。
出典:半減期
デュタステリドの副作用とは?
デュタステリドの副作用は以下の5点です。
- 男性機能と性欲の低下
- 乳房障害
- 肝機能障害
- うつ症状
- 蕁麻疹
それぞれの副作用を具体的に紹介します。
男性機能と性欲の低下
デュタステリドでは男性機能と性欲の低下の副作用が報告されました。
具体的には以下の通りです。
- リビドー減退
- 勃起不全
- 射精障害
以上の副作用が起こる確率は、使用実績調査で約0.5%で高くないとされています。
しかし、子作り期間中であれば服用の中止を検討する必要があります。
治療薬が精液に移行することはないとされています。
しかし、副作用は男性機能に関わります。
デュタステリドを服用したい場合は、妊娠後に服用を再開するようにしましょう。
乳房障害
副作用として乳房障害が報告されています。
具体的な症状は以下の4点です。
- 女性化乳房
- 乳頭痛
- 乳房痛
- 乳房不快感
副作用の発症率は1%未満と高くありません。
しかし、異常を感じた場合はすぐに医師に相談し、服用の中止を検討してください。
出典:医療用医薬品 : ザガーロ (ザガーロカプセル0.1mg 他)
肝機能障害
デュタステリドの副作用として、肝機能障害が報告されています。
ただし、副作用として肝機能障害が起こる可能性はまれといわれています。
肝機能障害のサインは以下の通りです。
- 体がだるく感じる
- 体が疲れやすくなる
- 身体が黄色くなる(黄疸)
このように症状は分かりにくくなっています。
そのため、医療機関で定期的に血液検査を受けて肝臓機能を確認するようにしてください。
肝機能障害は、放置した場合、肝硬変や肝臓がんなどに進行する可能性があります。
出典:【消化器コラム】 肝機能障害(肝炎)① (慢性肝炎、肝硬変) | 日扇会第一病院
出典:ザガーロ(デュタステリド)の効果と副作用について|フィットクリニック
うつ症状
うつ症状も副作用として報告されています。
66歳以上を対象としたデュタステリドの研究が行われました。
結果、うつ症状のリスクが使用開始後18か月のみ有意に上昇していたことが分かりました。
この副作用は、デュタステリドにより、DHTが抑制されて起きるものとされています。
ただし、副作用としてうつ症状が起きるのは1%未満とまれです。
うつ症状の副作用が起きた場合は、服用について医師と相談してください。
蕁麻疹
副作用として赤い蕁麻疹も確認されています。
デュタステリドに対するアレルギー反応によるものです。
デュタステリドを服用してはいけない人
デュタステリドを服用してはいけない人は以下の通りです。
- デュタステリドと同じ成分の薬を服用している方
- 女性や乳児
- デュタステリドで副作用が起きたことがある方
- 前立腺がんの検査を受ける方
それぞれについて詳しく説明していきます。
デュタステリドと同じ成分の薬を服用している人
デュタステリドと同じ成分の薬を服用している方は、デュタステリドを服用できません。
これらの薬剤と併用すると、デュタステリドの血中濃度が高まる可能性があります。
デュタステリドには5αリダクターゼを阻害し、男性ホルモンのDHTを抑制する役割があります。
DHTを抑制しすぎると、副作用のリスクが高まる可能性があります。
よって、デュタステリドと同じ成分を含む薬との併用は避けるようにしましょう。
出典:医療用医薬品 : ザガーロ (ザガーロカプセル0.1mg 他)
女性や乳児
以下の方はデュタステリドを服用できません。
- 女性
- 乳幼児
20歳以上の男性以外には、安全性及び有効性は確立されておりません。
特に妊娠中、授乳中の女性の場合、男児胎児の生殖器の発達に影響する可能性があります。
要因は、デュタステリドにより血中のDHTが低下することです。
デュタステリドが乳汁中に移動するかは不明ですが、可能性はゼロとは言えません。成分は皮膚からでも浸透するので、錠剤に触ることも避けてください。
出典:医療用医薬品 : ザガーロ (ザガーロカプセル0.1mg 他)
デュタステリドで副作用が起きたことのある人
デュタステリドが含まれた薬を服用して副作用が起きたことがある方は、使用できません。
また、アレルギーが出た方も同様です。
肝臓がんなど大きな病気につながる可能性があるので、服用は避けてください。服用前には、過去に副作用が出た薬にデュタステリドが含まれていたか確認してください。
不安な場合は医師に相談しましょう。
肝臓に病気がある人
肝臓に病気がある方もデュタステリドを服用できない可能性があります。
特に重度の肝臓病の方の場合は服用できません。
デュタステリドは肝臓で代謝されます。
肝臓に病気がある方が服用すると、肝臓に負担がかかります。
よって、デュタステリドをうまく分解できない場合があります。
結果、デュタステリドの血中濃度が増加し、副作用が強く出る可能性があります。
どうしても服用したい場合は、かかりつけの医師と相談のうえ決めてください。
出典:医療用医薬品 : ザガーロ (ザガーロカプセル0.1mg 他)
前立腺がんの検査を受けることが決まっている人
前立腺がんの検査を受けることが決まっている方も、服用を避けた方がいいです。
デュタステリドにはPSA値を下げる効能があります。
PSAはがんや炎症により、前立腺組織が破壊された時に血液中に漏れ出します。
そのため、前立腺がんを早期発見するASP検査でPSA値は使用されます。
デュタステリドを服用すると正しい検査結果が得られない可能性があります。
服用している方で、前立腺がん検査の予定がある場合、医師に宣告してください。
出典:前立腺がん 検査:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ]
デュタステリド服用の注意点
デュタステリドを服用する際の注意点は以下の3点です。
- 女性や乳幼児はカプセルに直接触れてはいけない
- 用量・用法を守る
- 服用後は6か月献血をしない
それぞれ詳しく説明します。
女性や乳児はカプセルに直接触れてはけない
女性や乳児はカプセルに直接触れてはいけません。
デュタステリドは皮膚から体内に浸透します。
特にカプセルから漏れた薬剤に触れると、デュタステリドが体内に吸収されます。
女性や乳幼児がデュタステリドを服用した際の安全性は確立されていません。
よって、配偶者に前もって伝え、乳幼児の手の届かないところに薬は保管しましょう。
誤ってカプセルに触れてしまった場合は、すぐに石鹸と水で洗ってください。
用量・用法を守る
デュタステリドの用量・用法は守ってください。
用量・用法を守らないと正しい効果を得られない場合があります。
用量・用法は以下の通りです。
- デュタステリドの服用は1日に1回、1錠
- できれば毎日同じ時間帯に飲む
- 飲み忘れても2回分同時に服用しない
- 6か月間は継続して服用する
服用後6か月経つと、効果の評価ができるようになります。
服用後は6か月献血をしない
服用後6か月は献血をしないでください。
デュタステリドは、血中濃度の半減期が3~5週間であり、体内に留まる期間が長いです。
半減期はこの場合、血中の薬物濃度が半分に減るまでに要する時間を指します。
よって、デュタステリドの作用時間が長く、献血者が影響を受ける場合があります。
服用中止後、血中濃度が下がるまで献血はできません。
献血者に影響が出ないためにも、6か月は期間を開けてから献血するようにしてください。
デュタステリドに関するよくある質問5選!
デュタステリドに関するよくある質問は以下の5問です。
- デュタステリドは生え際にも効果があるか
- デュタステリドと併用してはいけない薬はあるか
- デュタステリドのみでAGAは改善できるか
- デュタステリドは女性でも服用できるか
- デュタステリドを服用すると初期脱毛は起きるか
それぞれ詳しく説明していきます。
デュタステリドは生え際にも効果がありますか?
デュタステリドは生え際に加えて、頭部全体の薄毛への効果も期待できます。
デュタステリドはⅠ型とⅡ型5αリダクターゼを阻害し、DHTの生成を抑制します。
DHTは男性ホルモン受容体と結びつき、AGAを発症する原因となるホルモンです。
5αリダクターゼⅠ型は、側頭部、後頭部を含むほぼ全身の毛乳頭細胞に見られます。
特にⅠ型は、皮脂腺や前立腺に多く存在しています。
5αリダクターゼⅡ型は以下の毛乳頭細胞に多く見られます。
- 頭皮
- 脇
- ひげ
- 陰毛
頭皮では、頭頂部・前頭部に多く存在しています。
以上より、デュタステリドは頭部全体に効果が期待できます。
出典:AGA1型・2型の見分け方|AGA発症の原因や抑制方法も解説
デュタステリドには、併用してはいけない薬はありますか?
CYP3A4阻害作用を含む薬剤と併用すると危険なので、併用しないでください。
例としてリトルナビがあげられます。
CYP3A4は主に、デュタステリドを代謝する酵素です。
そのため、CYP3A4を阻害する薬剤と併用するとデュタステリドの血中濃度が上昇します。
結果、腎機能が低下し、副作用が発生する可能性があります。
服用中の薬にCYP3A4阻害作用が含まれていないか医師と相談し、確認してください。
出典:医療用医薬品 : ザガーロ (ザガーロカプセル0.1mg 他)
デュタステリドだけでAGAを改善できますか?
デュタステリドのみでAGAが改善する場合もあります。
しかし、重症化している場合は、効果が出づらい可能性もあります。
その時は、ミノキシジルを併用すると効果が出る場合があります。
ミノキシジルには、毛髪を生成する毛母細胞を活性化させる働きがあるといわれています。
デュタステリドは、発毛促進の効果も見られますが、薄毛予防の薬に分類されています。
以上を併用すると薄毛予防と発毛促進の両面からアプローチし、高い効果が期待できます。
デュタステリドは女性でも服用出来ますか?
デュタステリドの女性の服用はできません。
デュタステリドは女性への使用が原則認められていません。
特に妊婦、授乳中の方は胎児に影響が出る可能性があるので、服用しないでください。
デュタステリドは皮膚を通して体内に吸収されます。
女性の方は直接触れることも避けましょう。
デュタステリドを服用すると初期脱毛は起きますか?
デュタステリドを服用すると初期脱毛が起きる場合があります。
服用開始から約1か月~3か月の間に起こることがあります。
早い方は10日後に見られることもあるそうです。
初期脱毛はデュタステリドにより、毛母細胞の働きが活発化し起こります。
今まで乱れていたヘアサイクルが整う過程なので、初期脱毛は一時的といわれています。
出典:【医師監修】AGA治療薬の有効成分デュタステリドの効果とは?副作用や初期脱毛についても解説
デュタステリドのまとめ
ここまでデュタステリドについてお伝えしてきました。
デュタステリドの要点をまとめると以下の通りです。
- デュタステリドの効果は薄毛予防と発毛促進
- デュタステリドの効果が出るまでの期間は、通常服用後6か月
- デュタステリドの副作用は男性機能低下や肝機能障害、乳房障害、うつ症状など
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。