ガミースマイルの原因は?原因の詳細と治療法を解説

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「笑った際に歯茎が見えるのが気になる」「口が閉じづらい」こんな方はガミースマイルかもしれません。

本記事ではガミースマイルについて以下の点を中心にご紹介します。

  • そもそもガミースマイルってなに?
  • ガミースマイルになる原因
  • ガミースマイルを治すには

ガミースマイルについて理解するためにご参考いただけますと幸いです。

ぜひ最後までお読みください。

ガミースマイル治療は自由診療のため、保険適用外です。

ガミースマイルとは?

笑ったときに歯茎が多く見えすぎてしまう笑顔のことをガミースマイルといいます。

骨格や歯並び、口周りの筋肉など様々な理由でガミースマイルは起こるとされています。

また、治療法も様々あり、歯茎の見え方や歯並びなど口元の状況によって治療法が異なります。
ガミースマイルの治療法には対症療法と根本治療法があります

対症療法にはボトックス注射などがあり、根本治療法には歯科矯正や整形手術などがあります。
症状が軽ければボトックス注射や歯科矯正で治る場合もありますが、症状が重いと整形手術が必要になる場合があります。

ガミースマイルの原因①上唇や口周りの筋肉

ガミースマイルの原因は大きく分けて3つあると言われています。
まず1つ目の原因として上唇や口周りの筋肉が挙げられます。

上唇挙筋が発達しすぎている

上唇を上げる筋肉を上唇挙筋と呼びます。
この上唇挙筋が発達しすぎてしまうと、笑ったときに必要以上に上唇を持ち上げてしまいます。
そのため歯茎が露出してしまいガミースマイルになってしまいます

これらは先天性のものと考えられており、遺伝する可能性があると言われています。
上唇挙筋は加齢とともに衰えることがあり、歳を重ねるごとに気にならなくなる場合があります。

上唇挙筋が原因の場合は一般的に上唇粘膜切除術という手術を行うことが多いようです。

上唇が薄い

上唇が極端に薄い場合もガミースマイルの原因になってしまいます。

上唇が薄いと、本来上唇で隠れるはずの歯茎が見えてしまうことがあります。
そのため笑顔でなくとも口を開けた際に歯茎が見えてしまう方が多いと言われており、ガミースマイルになってしまう方も多いとされています。

このような場合はボトックス注射や上唇切除術などで改善が期待できるとされています。

ガミースマイルの原因②骨格や歯並び

2つ目の原因として骨格や歯並びが挙げられます。

前歯が前に出ている

前歯が前に出ていることを上顎前突と呼び、いわゆる出っ歯のことを指します。

前歯が前に出ていると歯と歯茎が出っ張った状態になるので、上唇が押し上げられてしまいガミースマイルになりやすいと言われています。

上顎前突は先天性のものと後天性のものがあります
先天性のものは、両親からの遺伝によるものが多いとされています。
後天性のものは小さい頃の指しゃぶりや、舌で前歯を押してしまう癖など悪習慣による影響が大きいと言われています。

下の前歯が上の前歯で隠れる

口を閉じたときに下の前歯が上の前歯で隠れてしまうことを過蓋咬合(かがいこうごう)といいます。
嚙み合わせが深いことからディープバイトやクローズバイトとも呼ばれることがあります。

過蓋咬合の方はガミースマイルになってしまう方が多いと言われています。
過蓋咬合は遺伝によるものや、虫歯で早くに奥歯が無くなってしまい歯のバランスが崩れたりした場合に起こるとされています。

また、強い食いしばりや歯ぎしりなどで奥歯が削れてしまうことでも、歯のバランスが崩れてしまうので過蓋咬合が生じる場合があります。

上顎の骨が縦に長い

ガミースマイルは上顎の形が原因になっている場合もあり、これは主にハイアングルと呼ばれる面長な方に多く見られます。

上顎が縦に長く、上の前歯が低い位置にあるため歯茎が見えやすくなってしまいます
先ほど紹介した歯の位置が原因のガミースマイルと比べて歯茎の露出が大きくなる場合が多いとされています。

歯の矯正だけでは治すことが難しく、上顎の骨を分離して上へ持ち上げる手術が必要になることがあります。

ガミースマイルの原因③歯茎や歯の大きさ

口を開いている女性

3つ目の原因として歯茎や歯の大きさが挙げられます。

歯の大きさが平均より小さい

歯が小さいこともガミースマイルの原因になることがあります。

小さい歯のことを矮小歯といいます。

矮小歯が起こる原因はいまだに分かっていませんが、可能性として遺伝や炎症、外傷などが可能性として考えられています。

歯が極端に小さいことで歯茎が強調されてしまい、ガミースマイルが起こると言われています。

歯が小さいことでガミースマイルが生じている場合は、セラミッククラウンなどの歯の被せものをすることで改善されることがあります。

歯に歯茎が過剰に被さっている

歯茎が発達しすぎてしまうと、歯に覆いかぶさっている面積が大きくなってしまうため、ガミースマイルになりやすいとされています。

このような場合は歯茎の発達の問題だけでなく、歯並びや歯の大きさなど様々な問題が同時に起こることでガミースマイルになっている場合が多いと言われています。

そのため歯茎の治療だけではガミースマイルの改善が期待できない場合があるため、どのような原因でガミースマイルになっているのか、しっかりと確認し理解した上で施術を行ってください

歯茎の治療としては歯肉形成などがあります。

歯肉形成はキレイな歯茎のラインを形成することができるとされています。

しかし、上記で紹介した矮小歯が原因の場合は歯肉形成では治すことができません。

ガミースマイルの治療法

ガミースマイルにはその方のお口の状況に合わせて様々な治療法があります。

ここからはガミースマイルの治療法を紹介していきます。

マウスピース矯正

マウスピース矯正とは自分で取り外しができるマウスピース型の矯正装置を使って歯を動かし、少しずつ歯並びを整えていく歯科矯正治療です。

ワイヤーを使って行う矯正治療と違い自分で取り外しができるため、食事や歯磨きなど普段通りの生活ができるメリットがあります。

また、マウスピース自体が透明に近い色をしているので見た目もあまり気にならない方が多いようです。
マウスピース矯正は歯を動かして行う治療なので、歯が原因で起こっているガミースマイルの改善が期待できます。

主に、出っ歯でガミースマイルになってしまっている方におすすめとされています。

矯正

こちらは一般的に歯科矯正で行われるワイヤー矯正になります。

マウスピース矯正と同じように少しずつ歯並びを整えていきます

歯並びが整えられることで出っ歯も改善されていくので、笑った際に唇が押し上げられる量が少なくなりガミースマイルの改善が期待できます。

また、ワイヤー矯正には一般的な表側にワイヤーをつけて行う矯正の他に、裏側にワイヤーを付けて行う「裏側矯正」やアンカースクリューを付ける「インプラント矯正」があります。

裏側矯正はワイヤーを歯の裏側に付けるので矯正装置が表から見えづらくなっています。

そのため矯正していることを知られたくない人におすすめです。

インプラント矯正は歯を動かす際の支点の役割として、アンカースクリューという小さなチタン製のネジを口の中に設置する矯正です。

通常のワイヤー矯正よりも大きく歯列を動かすことができ、より早く歯並びを整えることができるとされています。

ワイヤー矯正は出っ歯の方や上顎が前に出ている方などに効果が期待できます。

粘膜切除術

粘膜切除術とは、上唇の内側と歯茎を切除して縫合し調整する手術です。

粘膜切除術をすることで上唇の動きが制限され上唇が上がりにくくなるため、ガミースマイルの改善が期待できます。

そのため、粘膜切除術は主に上唇挙筋が発達しすぎている方に有効な治療法とされています。

粘膜を切除して行う施術のため、後戻りが少なく長期間効果を持続することができると言われています。

粘膜切除術は唇の裏側から施術を行うため傷跡は他者からは見せません。

しかし、施術後しばらくは腫れてしまうことがあるため注意してください。

また術後上唇を上げすぎてしまうと、縫合した部分が取れてしまう恐れがあるので触らないようにしてください。

ボトックス注射

ボトックス注射はボツリヌスという菌が作るA型ボツリヌス毒素(たんぱく質)を抽出したものです。

これは筋肉の働きに関係するアセチルコリンという神経伝達物質の伝達を阻害する作用があり、筋肉の働きを弱めるとされています。

この注射を口元に打つことで筋肉の動きを抑えられガミースマイルの改善が期待できます。

そのため、粘膜切除術と同じく上唇挙筋が発達しすぎてしまいガミースマイルになっている方におすすめです。

しかし、ボトックス注射の持続期間は個人差がありますが、4ヵ月〜6ヵ月程とされています。

そのため、効果を持続させるには定期的にボトックス注射を打たなければなりません

出典:ガミースマイルにボトックス注射は効果ある?メリットや治療方法を解説 | 表参道デンタルクリニック

歯冠長延長術

歯冠長延長術とは、歯茎を削り、本来見えるべき範囲の歯を露出させることでガミースマイルの改善が期待できる治療法です。

歯間長延長術は、歯が元々短い方におすすめとされています。

ガミースマイルは歯の大きさだけが原因ではなく歯並びや上唇の筋肉の発達など様々な原因が複数あることが少なくありません。

そのため歯間長延長術は同時にセラミック矯正や粘膜切除術を行うことが多いようです。

歯が元々短く歯並びが悪い方には歯や歯茎を削った後に、セラミックの被せものを付けることで歯の大きさ、歯並び、歯の形を同時に治療することができます。

また粘膜切除術を同時施術することで、歯の大きさや歯茎の形と一緒に唇の動きを治療できるため、よりガミースマイルの改善が期待できます。

上顎骨切り手術

上顎骨切り手術は「上顎骨体移動術」とも呼ばれています。

歯列矯正では治すことができない骨格に原因のある重度のガミースマイルの方におすすめです。

一般的に上顎の左右4番目に歯を抜歯し、スペースを作り上顎に歯槽骨を後方に移動させます。
効果に個人差はありますが、最大で7mmほど上顎を後ろに引っ込められることが出来るとされています。

骨ごと移動する方法なので歯列矯正では難しかった重度のガミースマイルの改善が期待できます。
骨を切って移動させる手術になりますが日帰りで施術することができます。

しかし、ダウンタイムが1週間〜2週間ほどあります。

出典:ガミースマイルセットバック手術|美容歯科 福岡【カンファークリニック】

ガミースマイルの原因に関するよくある質問

ここからはガミースマイルについてよくある質問を紹介していきます。

Q.ガミースマイルを自力で治せますか?

ガミースマイルの症状が軽い方は自力で治せる可能性があります。スマイルトレーニングといって歯茎を見せずに笑顔を作る練習があります。

日本人は笑ったときに口角が下がる人が多いと言われています。
口角が下がった状態で笑うと必要以上に上唇が捲り上がってしまい歯茎が露出してしまいます。
口角を上げて笑うことで上唇が必要以上に捲り上がらないので歯茎の露出を抑えることができます。

簡単なスマイルトレーニングの方法をご紹介します。

  1. 口を軽く閉じます。
  2. 両方の口角だけ上げていきます。
  3. この状態で5秒キープします。
  4. これを5回繰り返します。

できるようになってきたら指を使わずにやってみましょう。
キープする時間を長くしていくとさらに効果的です。

スマイルトレーニングは他にもいろいろあるので、気になった方は調べてみてください。

Q.ガミースマイルの原因に遺伝は含まれますか?

ガミースマイルは遺伝する要素が強いと考えられています。
両親のどちらかがガミースマイルの場合、お子さんもガミースマイルになってしまう可能性があります。

原因にもよりますが、永久歯が生えそろった段階でガミースマイルが改善されることは少ないため、気になる方は早めに歯科医院で相談してみてください。

しかし、遺伝的要素が強いガミースマイルではない場合もあり、こちらは予防することができます。
小さい頃に指しゃぶりや舌の癖などでガミースマイルになってしまうことも多くあるため、このような悪習慣は小さいうちに止めさせておくとガミースマイルの予防に繋がります。

Q.ガミースマイル治療がおすすめの人はどのような人ですか?

下記のような方にガミースマイルの治療はおすすめとされています。

  • 笑ったときに歯ぐきの露出が多い方
  • 歯ぐきのラインが凸凹で不揃いの方
  • 歯が小さすぎる方
  • 歯の形が大小不揃いの方
  • 歯茎が気になり思い切り笑えない
  • 矯正したが歯茎の見え方がいまいち改善しなかった

このような方はガミースマイルの治療をすることで悩みを改善することができるかもしれません。

Q.ガミースマイルを放置すると口臭の原因になりますか?

歯が前に出てしまっている方や上顎が必要以上に前に出てしまっている方は、口が閉じにくくなってしまっていることがあります。

口が閉じにくくなってしまうと口の中が乾燥してしまいます。口の中が乾燥してしまうと細菌が繁殖しやすくなり、口臭の原因になってしまう可能性があります。

また、唾液に備わっている「抗菌作用」や、汚れを洗い流す「自浄作用」の働きが弱くなり、虫歯にもなりやすくなります

なるべく口を閉じるように意識し、適度に水分補給を行うことで予防できると言われています。

ガミースマイルの原因まとめ

ここまでガミースマイルについてお伝えしてきました。

ガミースマイルの要点をまとめると以下の通りです。

  • 笑ったときに歯茎が見えてしまうことをガミースマイルという。
  • ガミースマイルになる原因は骨格や歯並びなど様々ある。
  • お口の状況にあった様々な治療法がある。

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。