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ピルを使ってみたいけれど「購入方法が分からない」「副作用が心配」という方のために、本記事では以下の内容を中心に紹介します。
- ピルについて
- ピルを処方してもらう方法
- ピルの種類
- ピルを処方してもらえない人
- ピルの効果と副作用
ピルについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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ピルとは
ピルは卵胞ホルモン（エストロゲン）と黄体ホルモン（プロゲスチン）という2つの女性ホルモンが主成分の経口避妊薬です。
低用量ピルは中用量ピルのホルモン効果を保ちながら副作用を減らすことを目指し、開発されました。
1日1錠決まった時間にピルを内服することで避妊効果が得られると言われています。
ピルを内服することで、卵胞刺激ホルモンが放出されず、卵子は発育せず排卵も起こらないと言われています。
排卵が起こらなければ妊娠する可能性が低くなります。
ピルは避妊のほかに生理痛や子宮内膜症の改善、にきび改善を目的とした治療にも用いられています。
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ピルを処方してもらうには？
ピルはドラッグストアでは購入することができません。
婦人科などの医療機関で処方箋を出してもらう必要があります。
医療機関で問診やピルの説明を受け、処方された後は医師の指示通りに服用します。
また、ピルはオンラインでの処方も可能なので、忙しくて通院ができない方、近くにピルを処方している医療機関がない方でも利用できます。
医師に相談し、避妊、生理痛の改善、生理周期の改善などの目的に合った適切なピルを処方してもらいましょう。
ピルには自費診療のピルと保険診療のピルがあり、避妊を目的とした処方の場合は自費診療となります。
日本では月経困難症や子宮内膜症の治療を目的とした場合に保険診療が適用されます。
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処方されるピルの種類
ピルには下記の種類があります。
- ノルエチステロン（第1世代ピル）
- レボノルゲストレル（第2世代ピル）
- デソゲストレル（第3世代ピル）
- ドロスピレノン（第4世代ピル）
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
ノルエチステロン（第1世代ピル）
ノルエチステロンを使用したピルは、最初に承認された低用量ピルです。
ノエルステロン（黄体ホルモン）を多く含有しています。
ノルエチステロンの作用で子宮内膜の発育の抑制や生理の経血量が減り、生理痛緩和効果が期待できます。
男性ホルモンを活発にする作用が少ないとも言われています。
第1世代ピルの中には1錠目を日曜日から内服するサンデースタートピルと呼ばれるものもあります。
生理（消退出血）が週末に重ならないように工夫されています。
月経困難症の治療薬として保険適用となる製品もあります。
レボノルゲストレル（第2世代ピル）
レボノルゲストレルという黄体ホルモンを使用しています。
第2世代のピルは3相性です。
第1世代のピルよりも自然なホルモンバランスを目指しホルモン量を減らすことに成功しました。
ホルモン量が少ないため、第１世代よりも吐き気や頭痛などの副作用が現れにくいと言われています。
服用することで男性ホルモンの働きが強くなると感じる人もいるようです。
月経困難症の治療薬として保険適用となる製品もあります。
デソゲストレル（第3世代ピル）
男性ホルモンの抑制作用が強いと言われており、にきびや多毛症の改善に効果が期待されています。
第3世代ではホルモンの配合バランスによって1相性でも副作用を抑えることができるようになり、全て1相性になりました。
第2世代よりも卵胞ホルモンの配合量が減っているため、胸の張りや頭痛などの副作用が起こりにくいと言われています。
長期服用することで性欲減退や抑うつ症状を感じたという例が報告されています。
ドロスピレノン（第4世代ピル）
第4世代の超低用量ピルには避妊効果が期待できる最小限のホルモン量が配合されています。
エストロゲンの配合量が少ないため、副作用が起こりにくく、授乳中や35歳以上の人でも服用できると言われています。
また、最長で120日間連続して服用できる製品もあります。
第4世代以前のピルは男性ホルモンをベースとして製造されましたが、第４世代では利尿ホルモンが主要ホルモンとなっています。
そのため副作用の浮腫みが起こりにくいと考えられています。
第4世代のピルは保険適用としてのみ処方されており、避妊を目的とした処方は受けられません。
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ピルの処方ができない人
下記に該当する場合はピルの処方ができないと言われています。
- 血栓症の人
- 乳がん・子宮体がんの人
- 糖尿の人
- 35歳以上で1日に煙草を35本以上吸う人
喫煙者がピルを服用すると血栓症などのリスクが高くなると言われています。
ピルを服用する場合は喫煙を控えたほうが良いと考えられます。
上記以外にも服用に注意が必要な場合がありますので、必ず医師に相談してください。
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ピルを処方してもらえるオンラインクリニックの選び方
ピルはオンラインでの処方も可能です。
オンラインクリニックを選ぶ際に参考にしたいポイントを紹介します。
ピルの取り扱いの種類を確認する
ピルには低用量ピル、中用量ピル、1相性、3相性などさまざまな種類があります。
自分の目的と体調に合うピルを処方してもらうためにも、取り扱っているピルの種類が多いかどうか確認する必要があります。
ホームページで取り扱っているピルを紹介しているクリニックも多いので、ホームページを確認するようにしましょう。
取り扱っているピルは国内製かどうか
海外製のピルの場合は薬害リスクの可能性があるので、国内製のピルを扱っているか確認してください。
また、海外製の場合は偽物がまぎれているケースもあります。
有効成分が含まれていない場合は効果が得られません。
また有効成分も毒物も含まれている場合も考えられます。
健康に影響することなので、十分に注意してください。
続けられる値段かどうか
ピルは、効果を期待する限り継続することが必要です。
そのため、続けやすい価格であるか確認する必要があります。
定期的に購入する場合は割引サービスを実施しているケースもあります。
ホームページでピルの価格を告知していることが多いので、事前に値段を確認して利用可能か判断しましょう。
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ピルの効果
ピルにはどのような効果が期待できるのでしょうか。
期待できる効果を見ていきます。
生理痛の軽減
ピルには子宮内膜を薄くする作用があると言われています。
痛みの原因の一つであるプロスタグランジンは子宮内膜で作られます。
子宮内膜が薄いと、プロスタグランジンが作られる量が減るため、ピルを服用することで痛みが出現しにくくなります。
また、ピルを服用して出血量が減ることで、子宮の収縮運動を抑えられ生理痛の軽減が期待できます。
生理周期の改善
ピルを服用すると服用期間中は生理が来ず、休薬期間中（またはプラセボ服用期間中）に生理が来るようになります。
正しく服用すれば生理周期の改善が期待できます。
生理周期が整うと予定を立てやすくなり、日常生活にも良い影響を及ぼすと考えられます。体質により生理が来ない場合もあるので、心配な場合や周期が安定しない場合は医師に相談してください。
避妊効果
ピルを服用すると女性ホルモンの血中濃度が上がります。
そのため、体は女性ホルモンが出ていると認識し排卵を抑制すると言われています。
また、子宮の入り口にある粘液の量を少なくしたり粘着性にしたりすることで、精子を子宮内に入りにくくし、子宮内膜を薄くすることで、受精卵が着床しにくい状態を作るとも言われています。
そのため、ピルを服用することで避妊効果を期待できます。
生理前のPMSの軽減
PMSとは生理が始まる前から現れる不調のことで、頭痛、腰痛、倦怠感、イライラなど様々な症状があります。
PMSには、排卵後に分泌されるプロゲステロンの影響があると考えられています。
PMSを改善するために、規則正しい生活を心掛けるなど薬を使わない方法やピルを服用する方法があります。
ピルを服用することで排卵、ホルモンバランスの変動が抑制されると考えられることからPMSの軽減が期待できます。
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ピルの副作用
ピルの種類や効果について見てきましたが、ピルにはどのような副作用があるのでしょうか。
ピルの副作用について確認します。
不正出血
初めてピルを内服開始した方の約15％に少量の出血が続くことがあります。
自分の女性ホルモンとピルに含まれる女性ホルモンのバランスがうまく取れていないためだと考えられています。
子宮内膜がはがれやすくなっていると不正出血が起こります。
2シート目を内服する頃には治まることが多いと言われています。
また、ピルを飲み忘れることで不正出血が起こる場合もあります。
この場合は自然の生理と同じ仕組みで出血が起こります。
出典「アイレディースクリニック新横浜」
吐き気や頭痛
吐き気は、ピルに卵胞ホルモンと黄体ホルモンが含まれているため、体が妊娠したと勘違いすることで発生すると言われています。
軽い頭痛が続くことがありますが、ピルの影響で体内のホルモンバランスが崩れるため生じると言われています。
症状がひどい場合は血栓症の可能性があるので、早めに病院で受診する必要があります。
血栓症などの異常がない場合は、体が慣れると症状が治まると考えられています。
血栓症
血栓症は血管を流れる血液が固まり、血液の流れに栓をして止めてしまう病気です。
ピルに含まれる卵胞ホルモンには血を固まりやすくする作用があると考えられています。
血液中の卵胞ホルモンの量が増えることで血液が固まってしまい、血栓ができやすくなる可能性があります。
血液が固まりやすくなっている状態で水分不足による脱水症状を起こすと、体内の血液が濃縮され、血栓症を引き起こすリスクがあると考えられます。
さらに、血液が固まりやすくなっている状態で、同じ体勢のまま体を動かさないことも血栓症を引き起こす要因となり得ます。
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ピルの処方でよくある質問
ピルについてよくある質問を見てみましょう。
Q．ピルは市販では売っていないのですか？
ドラッグストアで購入できる国もありますが、日本ではドラッグストアで購入することはできません。
ピルは医療用医薬品なので、日本で購入するには医師の診察と処方箋が必要です。
医師の処方箋がない場合は薬局でも購入できません。
Q．ピルは個人輸入すればネットでも買えるのは本当ですか？
インターネット上には個人輸入して購入できると謳うサイトもあります。
しかし、海外のピルは日本の医薬品医療機器等法に基いておらず、思わぬ副作用を招く可能性があります。
品質基準も日本とは違い、不純物の混入や偽物が届くリスクがあります。
医師の診察を受け、体に合った国内製のピルを服用することが推奨されます。
Q．ピルは保険適用できますか？
ピルには自費診療と保険適用のものがあり種類が違っています。
月経困難症などの治療を目的とする場合には保険を適用することができます。
避妊目的の場合は保険を適用することができません。
また、保険適用できるピルの種類は決まっています。
Q．ピルを処方してもらうには検査が必要ですか？
ピルの処方に内診や検査は必須とされていません。
例えば、体重測定、問診、血圧測定を行って処方している医療機関があります。
医療機関の判断により血液検査などが必要と判断される場合もあります。
また、服用中は定期的に子宮がん検査など婦人科検診や血液検査などを受けることが推奨されています。
Q．ピルを服用すると太ると聞いたのですが本当ですか？
ピルと体重増加の因果関係は認められていません。
種類によってはむくみが生じて体重が増えることがありますが、1〜2ヶ月で落ち着くと言われています。
ピルを服用することで体調が良くなり、食欲が増えた結果、食べ過ぎて太るということは考えられます。
Q．ピルを服用している時に飲んではいけない薬はありますか？
ピルはヴィキラックス配合錠と併用してはいけません。
また、血栓症を防ぐ薬を飲んでいる場合にもピルを飲むことはできません。
その他にも、ペニシリン系、テトラサイクリン系の抗生物質はピルの効果を弱めると言われています。
ピルの服用中に他の薬を服用する場合は医師に相談する必要があります。
セント・ジョーンズ・ワートを含むサプリメントもピルの作用を減少させると言われています。
Q．ピルは高校生でも処方してもらえますか？
10代でも医師が必要と判断すれば服用できるので、高校生でも処方してもらうことはできます。
思春期の月経困難症を改善し、子宮内膜症を予防できると言われています。
高校生の場合、医療機関によっては保護者の同意・同席が求められます。
受診する医療機関に事前に確認してください。
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高校生のピルに対しての考え方
女子高校生の多くが月経痛を経験しているという報告があります。
月経痛の原因の一つは月経困難症です。
症状を自覚した場合は、婦人科を受診しピルを内服することで改善できるケースがあります。
しかし、女子高校生の月経痛による婦人科の受診率は高いとは言えません。
月経痛については人に相談をしたことがなく、我慢している女子高校生もいます。
月経痛は我慢するもの、過ぎれば忘れてしまう、月経痛について話をするのが恥ずかしいという考え方があるようです。
月経困難症についての知識があれば、婦人科を受診することが考えられます。
女子高校生の相談相手である母親が、月経困難症の治療方法として婦人科を受診することを知らないケースもあります。
また、ピルについては、値段の心配、服用するのが恥ずかしい、毎日服用するのが面倒といった理由も挙げられています。
女子高校生と相談相手の母親が、月経痛への正しい知識を持つことが必要だと考えられます。
出典「女子高校生の月経痛による婦人科受診の抵抗感に関する因果的構造モデル-受診の行動に与える影響」
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ピルの処方まとめ
ここまでピルの処方についてお伝えしてきました。
以下にこの記事の内容をまとめています。
- ピルは女性ホルモンの成分が主成分の、経口避妊薬である
- ピルを処方してもらうには医師の処方箋が必要だが、オンライン処方も可能である
- ピルには第１世代～第4世代、1相性、3相性など多くの種類があり、期待できる効果や副作用がそれぞれ異なる
- 血栓症などの病気がある場合はピルを処方してもらえない場合がある
- ピルには避妊や月経困難症、にきびの改善などの効果が期待できるが、吐き気や頭痛、血栓症などのリスクが高まる可能性がある
これらの情報が皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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