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ここでは生理痛について以下のことを紹介します。
- 生理痛について
- 生理痛の原因について
- 生理痛への対処方法について
- 生理痛の症状を和らげる方法について
- 月経困難症について
生理痛についてよくある質問についても触れています。
ぜひ最後までお読みください。
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生理痛とは
生理痛とは、生理直前から生理中に子宮が収縮することで起きる下腹部痛を言いますが、頭痛、胃痛、吐き気、めまい、下痢などの症状を伴うことがあります。
これは、子宮内膜から「プロスタグランジン」というホルモンが臓器の平滑筋を収縮させてしまうことが原因です。
生理痛は、卵巣で女性ホルモンが分泌されて排卵が起きている「証」でもあります。
生理痛は、様々な原因によって痛みが強まり、日常生活に支障を及ぼしてしまうことがあります。これを「月経困難症」と呼んでいます。
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生理痛の原因
生理痛は子宮の収縮している時に起こる痛みですが、いくつかの原因によって起きています。これから、生理痛の原因について紹介します。
プロスタグランジンの分泌量の多さ
生理痛の原因の一つとして、プロスタグランジンの過剰産生があります。
プロスタグランジンが過剰産生されることで、子宮が収縮するときの痛みが陣痛のような強い下腹部痛や腰の痛みにおそわれます。10〜20代に多く見られ、著しい痛みは一日前後の短い時間に集中することが多いようです。
症状を強めている要因として不安感や精神的不安定、生活上の不摂生などが考えられます。
子宮の出口が狭さ
生理痛の原因の一つに子宮の出口の狭さがあります。
個人差はありますが、初潮から20代半ばぐらいまでは子宮口が未熟で狭いため経血の排出がうまくできず、無理に排出しようと子宮が強く収縮するため痛みが強まることがあります。体が成熟することで症状が軽減したり、出産により症状が消失する場合もあるようです。
冷えによる血行不良
生理痛の原因の一つに冷えによる血行不良があります。
体が冷えると血液の循環が悪くなり、骨盤内に痛みの元となるプロスタグランジンがとどまってしまうため、痛みを敏感に感じるようになるようです。
生理が始まるとプロスタグランジンの働きで体内のさまざまな器官を収縮させます。血管も収縮してしまう器官の一つのため、血行が悪くなり、冷えやすい体質になります。
ストレス
生理痛の原因の一つに心身のストレスがあります。
心身のストレスは、ホルモンや自律神経のバランスを崩し、血液の循環が悪くなると骨盤内がうっ血を起こして痛みを敏感に感じ取るため生理痛が起こるようです。
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生理痛の対処法
生理痛の対処法として、まず自分の生理周期と生理時の症状を記録に残して把握することが大切です。記録に残しておくと、医療機関に受診するときも医師に症状を伝えやすく、大変参考になります。
生理周期は、2〜3か月間基礎体温を測定して把握しましょう。
生理周期と生理時の症状を把握することで、体調変化に備えた生活を送ることが出来るでしょう。
生理の時は、ストレスを溜めず、無理な労働は避け、十分な栄養と睡眠を取るように生活リズムを整え、体や下腹部を温めて血行不良による子宮収縮の痛みを和らげることができます。
痛みが生じるタイミングも予測できるようになるため、痛み止めを痛みが強まる前の早い段階で服用し、痛みのコントロールができるようになるでしょう。
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生理痛の症状を和らげるには？
生理痛の症状として、以下のような症状があります。
- 腰痛
- 頭痛
- 吐き気
これらの症状を和らげる方法について、症状別に紹介します。
腰痛
生理中に起きる腰痛の主な原因は「プロスタグランジン」というホルモンの作用が関係しています。
プロスタグランジンは子宮を収縮させるためのホルモンですが、他の内臓器官に対しても収縮させる働きをし、血管も収縮します。
血管が収縮したことで血流が阻害されてしまい、冷えがひどくなったり、腰痛やだるさが強くなったりするようです。
女性の体はストレスによって自律神経が影響を受けやすく、ホルモンバランスが乱れることで腰痛が悪化する可能性があります。
生理中はホルモンバランスが崩れやすくなっているため、ストレスなどでさらにホルモンバランスを崩す可能性を高めることは避けたいです。
生理中に腰痛が発生したときは、なるべくストレスを溜めない、発散する生活を送るようにしましょう。
余暇や趣味を楽しんだり、リラックスした時間を過ごしたりすることも大切です。
腰痛が悪化し、日常生活に支障が生じそうな場合はすぐに婦人科に受診してください。
頭痛
生理中に起きる頭痛の原因は「エストロゲン（卵胞ホルモン）」の分泌量の影響と考えられています。
生理中は、エストロゲンとプロゲステロン（黄体ホルモン）の分泌が大きく変動し、体調が不安定になるようです。
なかでもエストロゲンが急激に減るときにセロトニン（血管を収縮させる脳内物質）も一緒に減るため血管が急速に拡張されて頭痛が起きると考えられています。
生理中に頭痛を感じ始めたら、血管を収縮させるために「冷やす」ようにしましょう。
光や音などの刺激も頭痛を悪化させる原因となるため、極力静かでうす暗い空間で体を休めます。
生理中のストレスや疲労によって筋肉が緊張しておきる頭痛（緊張型頭痛）もあり、緊張型頭痛の時は、緊張をほぐすためにお風呂やストレッチなどで改善の効果が期待できます。
どちらの頭痛か見極めるのが難しいときは、我慢せずに早めに痛み止めを服用しましょう。
吐き気
生理中に起きる吐き気の主な原因は、「プロスタグランジン」というホルモンの作用によるものです。
プロスタグランジンは、子宮を収縮させるために分泌されるホルモンですが、過剰に分泌されると他の内臓器官に対しても収縮するように働きかけてしまいます。
吐き気は、プロスタグランジンが胃や腸に対して働きかけてしまった結果です。
生理中に吐き気を感じるときは、胃への負担を軽くした食事を取り入れましょう。また、体を冷やすことでプロスタグランジンの働きが強まってしまうことがあるため、体を温める工夫が必要です。
体を温める食材（例えば、ショウガ、ナッツ類など）を取り入れた食事をするとか、お風呂や軽い運動をするのもいいでしょう。
吐き気が改善されず、悪化してしまうようならば専門医（婦人科など）への受診をおすすめします。
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ひどい生理痛は「月経困難症」の可能性も
器質性月経困難症
器質性月経困難症は、身体に何かしらの原因疾患があるため症状が現れるものです。
原因疾患としては、子宮内膜症や子宮筋腫、子宮腺筋症（しきゅうせんきんしょう）などがあります。
生理中以外のときも症状が現れることがあり、痛みの原因となる疾患を治療していくことが大切です。
機能性月経困難症
機能性月経困難症は、身体に問題となる病気がなくて症状が現れます。
原因は強い子宮の収縮と考えられており、初潮を迎えた2～3年後から起こるのが特徴です。
発症は思春期の女性に多く、月経困難症はこのタイプが大多数とされています。
痛みが強くなる原因としては、初潮を迎えて2〜3年後位のときは子宮口が狭いため、経血を排出するときに子宮を収縮させるためのホルモン（プロスタグランジン）を過剰に分泌させてしまうためのようです。
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生理痛に関するよくある質問
生理痛について、よくある質問を紹介します。
生理痛の薬にはどのようなものがありますか？
生理痛の薬には、
- 鎮痛剤（痛みを抑制）
- 低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬（ホルモンバランス調整）
- 漢方薬（血行促進、痛みの緩和）
があります。
生理痛に伴うさまざまな症状が出た時は、我慢せずに早めの婦人科受診をおすすめします。
病気が原因の生理痛もあるのでしょうか？
生理痛の原因として病気が考えられることがあります。
生理痛の原因となる病気には、「子宮内膜症」「子宮腺筋症」「子宮筋腫」「クラミジア感染」などがあり、病気が原因となって起こる月経困難症を「器質性月経困難症」と呼びます。
病気が原因とならない「機能性月経困難症」もあり、いずれの場合も治療法があるため、生理痛がひどいときは婦人科に受診することをおすすめします。
どの程度の痛みなら病院へ行くべきですか？
痛みに対しては、薬局などで購入できる市販の痛み止めがあります。
病院に行くかどうかを判断する基準として、市販の痛み止めが効かなくなってきたときや、以前よりも痛みが強くなってきたときは受診するようにしましょう。
痛みが気になり始めたら早めに婦人科へ受診することをおすすめします。
鎮痛剤は飲み続けると効かなくなるって本当ですか？
鎮痛剤を飲み続けても効かなくなるということはありませんが、決められた処方量を守るようにしてください。
鎮痛剤が効かないまたは効きづらくなったと感じたときは、身体の変化による可能性があり、何かしらの病気のサインかもしれません。
早めの婦人科受診をおすすめします。
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女性の4人に1人は生理中に痛み止めが手放せない
女性の4人に1人は「生理中は痛み止めが手放せない」という研究結果が出ている資料があります。
生理の状況について、厚生労働省研究班ホームページで掲載されている「女性の健康推進室ヘルスケアラボ」内の「これって病気かな？女性の病気セルフチェック：生理痛チェック」9項目を3,000人に実施し集計しています。
質問の内容は、以下のような質問です。
- 生理中は痛み止めが手放せない
- 採血で貧血と言われたことがある
- 生理中は痛みだけではなく、吐き気や頭痛がある
- 生理痛がここ2～3年の間にひどくなってきた
- 生理の量が多く、ナプキンでは防ぎきれないくらい出る
- 市販の痛み止めが効かないことがある
- 産婦人科で子宮内膜症や子宮筋腫、子宮腺筋症と診断されたことがある
- 生理痛がひどい日は仕事や学校を休む時がある
- 排便痛や性交痛がしょっちゅうある
このうち、最も「はい」と回答した人が多かった質問は「生理中は痛み止めが手放せない」で約4人に1人（25.1％）が「はい」と回答し、次に「採血で貧血と言われたことがある」（24.8％）「生理痛の痛みだけではなく、吐き気や頭痛がある」（22.9％）の回答でした。
いずれの質問に対しても当てはまる人がいて、生理痛の悩みを抱えていることが分かる結果となりました。
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生理痛まとめ
生理痛についてのまとめは以下のとおりです。
- 生理痛は、プロスタグランジンというホルモンが過剰に分泌されて起きる
- 生理痛の主な原因は「プロスタグランジンの過剰分泌」「血行不良」「子宮口の狭さ」「ストレス」
- 生理痛の対処方法は、生理周期と生理中の症状を把握し、痛みに対しては早期対応
- 生理痛を和らげる方法は、体を休めてストレスを溜めない、生活リズムを整える
- 月経困難症には、思春期の女性に多い「機能性月経困難症」と子宮筋腫などの原因疾患がある「器質性月経困難症」がある
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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