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という方は、少なくないのではないでしょうか。
飲み忘れた際にどうなるか知らないと、飲むのも不安になりますよね。
ピルは飲む頻度や錠数、時間が決まっている薬です。
しかし普段の生活が忙しく、飲み忘れてしまう方もいらっしゃると思います。
本記事では、ピルについて以下の点を中心にご紹介します。
- ピルの飲み忘れに気づいた場合、経過時間別の対処法
- ピルを飲み忘れた際に起こりうる症状
- ピルを飲み忘れないための工夫
ピルは規則正しく飲むのに越したことはありませんが、飲み忘れた場合でも対処法があることを知っておくと、不安も和らぐのではないでしょうか。
これからピルを飲みたいという方も、飲んでいて不安という方も、ご参考いただけますと幸いです。
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ピル(低用量ピル)を飲み忘れた場合の対処法
こちらでは、ピルを飲み忘れた場合の対処について、飲み忘れてからの経過時間ごとに以下の点についてご説明します。
- 避妊効果への影響
- 緊急避妊の必要性
- そのシートの残りを服用できるのか
こちらでは、日本産婦人科学会のガイドラインを参考に説明しますが、最終的には処方してもらった医師に相談してください。
出典:日本産婦人科学会(低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配剤ガイドライン(案))
※以下の飲み忘れは、女性ホルモンが含まれるピル(実薬)の話です。
女性ホルモンを含まない空っぽのピル(偽薬)の場合の対処法についても後ほど説明します
ピルの飲み忘れはいつまで大丈夫?
ピルを飲み忘れてしまうのは、ピルの効果を持続させるためには避けたいことですが、致命的な副作用などはあまり心配しなくても良いでしょう。
注意が必要なのは、飲み忘れる日数が長くなるほどピルの避妊効果は低下し、妊娠する可能性が高まるという点です。
飲み忘れてからの経過時間によってするべき対処は異なりますが、飲み忘れた後にそのまま放っておくのではなく、早期に必要な対処ができれば、起こり得る副作用やデメリットを回避できる可能性が高まります。
24時間以内
◇避妊効果・緊急避妊
ピルを飲み忘れたのに気づいたのが24時間以内の場合、避妊効果に大きな影響はないとされています。
服用していない間に性交渉があっても、緊急避妊は通常必要ありません。
◇対処法
- 飲み忘れに気づいた時点で、できるだけ早く飲み忘れた分の1錠を服用する
- 残りのピルは、予定通りに服用していく
(通常夜服用している人が翌朝飲み忘れに気づいた場合、その時点で1錠服用し、その日の夜には予定通り1錠服用します)
24時間以上48時間未満(1錠)
◇避妊効果・緊急避妊
飲み忘れたのに気づいた時点ですぐに対処すれば、引き続き避妊効果が得られることが多く、通常緊急避妊は必要ありません。
休薬期間(ピルの服用を休む期間)の7日間と合計して8日以上休薬することになり、避妊効果が低下する可能性が否定できません。
念のため、服用を再開してから7日間連続してピルを飲むまでは、別の避妊法を併用しましょう。その時期に性交渉があった場合は、緊急避妊の必要性について医師に相談するのがおすすめです。
◇対処法
- 飲み忘れたピルと、当日に服用するはずのピルの両方を、できるだけ早く服用する
- 残りのピルは、通常通り服用していく
- 休薬期間が7日を超える(シートの初日、あるいはシートの実薬の最終日を飲み忘れる)場合は、妊娠の可能性が少し上がるため、緊急避妊について相談し、7日間連続して服用するまでは、別の避妊方法を併用する
2日以上(2錠以上)
◇避妊効果
2日(2錠)以上飲み忘れた場合、避妊効果が低下しています。
その後に7日間連続してピルを服用するまでは、他の避妊方法を併用しましょう。
◇緊急避妊
できるだけ早く処方してもらった医師に相談しましょう。
(緊急避妊としてアフターピルを用いる場合、性交渉後できるだけ早く服用するほど避妊できる確率が高く、時間がたつほど低下します)
◇対処法のまとめ
- 2錠以上飲み忘れた場合は、飲み忘れたピルのうち、直近の分だけをできるだけ早く服用する
- 残りのピルは通常通り服用する
- 7日間連続してピルを服用するまでは、妊娠する可能性があるため、他の避妊方法を併用する
- 性交渉があった場合、ピルを7日間連続で服用できていたかどうかで、緊急避妊を検討する必要がある
ピルを服用開始してから何週目に飲み忘れがあったか | 緊急避妊 |
・飲み忘れが第1週目
(休薬期間を含めると7日間連続して服用できていない) かつ ・休薬期間あるいは第1週に性交症があった場合 |
緊急避妊を検討する |
・第2週目に飲み忘れた場合
(直近7日間は連続して服用できている) |
緊急避妊は必要ない |
・第3週目に飲み忘れた場合 | ・緊急避妊の必要性は低い
・休薬予定の翌週は休薬せず、すぐに次のシートを服用し始める |
ピルの飲み忘れと不正出血
ピルを服用し忘れると、不正出血が起こります。
不正出血とは、本来休薬期間であるはずの出血がそれ以外の時期に起こることをいいます。
ピルに含まれるホルモンは様々な働きをし、出血に関しても以下のように作用します。
- 子宮内膜を薄くする
- 子宮内膜を子宮にとどめておく
通常、ピルを服用することにより、本来体から分泌されるはずの女性ホルモンは分泌されなくなります。
体内のホルモン量は、ピルの服用中は一定に保たれて休薬すると低下して生理が起こる、という流れを1周期ごとに繰り返します。
ピルを服用し忘れるとホルモンの量が低下し、子宮内膜を子宮にとどめられず不正出血する可能性が高まります。
数日程度の不正出血であれば服用を続けても問題ないことが多いですが、ご心配な方は医師に相談しましょう。
ピルを飲み忘れたときの妊娠の確率
ピルを正しく服用している場合、妊娠する確率は0.3%と報告されています。
コンドームを正しく装着した場合の妊娠確率は2%のため、コンドームに比べて高い避妊効果をもちます。
また、コンドームは破れたりうまく装着できなかったりする使用上の失敗も多く、その場合はさらに妊娠確率が高まります。
一方、ピルの場合も、飲み忘れた際の妊娠確率は9%に上昇し、飲み忘れた日数が増えるほど上がります。
ピルで期待できる避妊効果は、正しく服用できてこそという点を理解することが大切です。
出典:あすか製薬 避妊法別メリット/デメリット/失敗
ピルの飲み忘れに3日目で気が付いた場合
3日間飲み忘れると避妊効果が低下するため、連続して7日間服用するまでは別の避妊法を併用するか、性交渉を控えましょう。
また飲み忘れた期間で性交渉があった場合は、緊急避妊を検討する必要があるため、医師にできるだけ早く相談するのがおすすめです。
緊急避妊としてアフターピルを用いる場合、性交渉後できるだけ早く服用するほど避妊できる確率が高く、時間がたつほど低下します。
その後、飲みかけのシートの残りのピルを服用し続けるかどうかは、以下のようにクリニックにより対応が異なるようです。処方してもらった医師に相談するのがよいでしょう。
- 飲み忘れたうちの直近の錠剤だけをできるだけ早く服用し、残りのピルは飲み続けるパターン
出典:日本産婦人科学会(低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配剤ガイドライン(案))
出典:アイレディースクリニック新横浜(ピル(低用量ピル・超低用量ピル))
- 2日以上飲み忘れた場合、残りのピルは服用するのをやめ、生理がくるのをまつパターン
出典:スマルナ(昨日、低用量ピルを飲み忘れました。どうすればいいでしょうか?)
ピルを飲み忘れたときに生理が来た場合
飲み忘れた期間が3日以上になると、生理がくる可能性が高くなります。
飲み忘れて生理がきた場合、生理の1日目〜5日目までの間に、新しいシートを服用し始めましょう。
生理初日から飲み始めたのでなければ、避妊効果があらわれるまでに7日かかります。
7日間連続して服用するまでは、別の避妊方法を併用しましょう。
生理6日目以降の方は、ピルの服用は中止し、他の避妊方法を用いましょう。
そして次の生理が始まった日から、新しいシートを服用し始めます。
ピルを飲み忘れて3錠をまとめて飲んだ場合
3錠以上の服用は避けましょう。
飲み忘れて1度に服用してよいのは、2錠までです。
ピルを3日間服用し忘れた場合、避妊効果は低下し、その後一度に3錠服用したとしても避妊効果は高まりません。
効果は高まらないのに副作用が重く出る可能性があり、メリットはないといえます。
もしすでに多く服用し、重い副作用があらわれてご心配な方は医師に相談しましょう。
ピルの飲み忘れに関する注意点
ピルを飲み忘れても、それが偽薬(女性ホルモンが含まれていないプラセボ)の場合は問題ありません。飲み忘れた錠剤は捨てて、翌日分から予定通り服用していきましょう。
実薬を服用し忘れて生理がこない場合は、以下の可能性があります。
- 妊娠している
- ピルの作用で子宮内膜が非常に薄くなっており生理がこない
まずは医師に相談し、妊娠検査をすることをおすすめします。
尚、飲み忘れて避妊に失敗した可能性がある場合、性交渉の72時間以内であれば、アフターピルを服用し緊急避妊することができます。
次の生理がくるまで妊娠してしまったか不安なまま待つのではなく、飲み忘れに気づいた時点ですぐに医師に相談するとよいでしょう。
ピルの飲み忘れに関するよくある質問6選
ここからはピルの飲み忘れに関するよくある質問を6つ紹介していきます。
Q飲み忘れを防ぐ方法は?A28錠タイプを使う
ピルには、「28錠タイプ」と「21錠タイプ」の2種類があります。
飲み忘れを防止するためには、「28錠タイプ」がおすすめです。
「28錠タイプ」と「21錠タイプ」の違いについてご説明します。
ピルは、基本的に28日周期で服用していきます。
どのピルも28日周期で服用する間に、休薬期間を7日間含むことになっています。
休薬期間の間は薬を飲まないのが「21錠タイプ」で、休薬期間の間も空っぽの錠剤(プラセボ)を飲み続けるのが「28錠タイプ」のピルになります。
以下の表をご覧ください。
タイプ | 女性ホルモンを含む実薬の数 | 薬を飲むのを休む期間(休薬期間) |
21錠タイプ | 21錠 | 7日間 |
28錠タイプ | 21錠 | なし
正確には偽薬(空っぽの錠剤)を7日間服用する |
飲み忘れは休薬期間後が最も多いと報告されています。
毎日の服用を習慣付け、飲み忘れを防止するためには、「28錠タイプ」がおすすめです。
また、スマホのアラーム機能を利用するなどの方法も効果的とされています。
Q、飲み忘れた日を忘れたら?A医師に相談する
ピルをいつ飲み忘れたかわからない(気づいたらピルが余っていたなど)、ピルを何日飲み忘れたか忘れてしまったなどの場合は、まずは医師に相談しましょう。
医師に相談するまでに性交渉をする場合は、別の避妊方法の併用が必要です。
医師には、以下の点を確認するようにしましょう。
- 服用を再開できる日程やその方法
- その時点での避妊効果
- 飲み忘れた時期に性交渉があった場合、緊急避妊の必要性
飲み忘れの時期に性交渉があった場合は、できるだけ早い受診をおすすめします。
Q飲み忘れた時の副作用は? A、不正出血することもある
ピルを飲み忘れたときに起こることとして、不正出血や避妊効果の低下があげられます。
ピルには、女性ホルモンが含まれており、体内のホルモンバランスを整える働きがあります。
ピルを服用し忘れると、ホルモンのバランスが崩れ、休薬期間以外に生理がおこるなど不正出血が起こりやすくなります。
また、ピルの避妊効果は、正しく服用してこそ得られます。
服用し忘れた期間が長くなれば長くなるほど避妊効果が低下するため、他の避妊法を併用する必要がでてきます。
Q、飲み忘れたあとに性交渉をしたら? A、アフターピルを飲む
ピルを飲み忘れたあとに性交渉をした場合、飲み忘れた日数に応じて緊急避妊を検討する必要があります。
「ピルの飲み忘れはいつまで?」の項でも説明しましたが、飲み忘れが1錠の場合は概ね問題ありません(ピルのシートの初日、あるいは最終日でなければ)。
2日以上飲み忘れた場合は、飲み忘れた週数によって妊娠する可能性が高まります。
できるだけ早く処方してもらった医師に相談し、緊急避妊の必要性を聞きましょう。
緊急避妊としてアフターピルを使用する場合は、性交渉後72時間以内が服用目安となっており、かつその中でもできるだけ早く服用する方が避妊効果が高いとされています。
医師への相談は、早ければ早いほうがよいでしょう。
Q、プラセボを飲み忘れたら? A問題ない
プラセボ(休薬期間中に服用する、中身が空っぽの錠剤)を飲み忘れた場合は、全く問題ありません。
そもそもプラセボには有効成分が含まれておらず、服用を習慣づけるために飲むだけのものです。
飲み忘れた分のプラセボは全て破棄し、その後は通常通りの順番・日程で服用していきましょう。
Q、飲み忘れたあと、同じシートのピルを飲んでいい? A飲み忘れた錠数や状況による
飲み忘れた後に同じシートのピルを服用するか、新しいシートのピルを服用するかは、飲み忘れの錠数や状況によって異なります。
1錠までの飲み忘れであれば、飲み忘れた分を急いで服用し、その後は同じシートのピルを通常通り服用していきます。
2錠以上の飲み忘れの場合、状況やガイドライン、クリニックなどにより一致していません。
処方してもらった医師に相談するのがよいでしょう。
当記事の、「ピル(低用量ピル)を飲み忘れた場合の対処法」にも記載があります。
ご参考までにご覧ください。
経口避妊薬(低用量ピル)に対する薬学生の知識とイメージ
最後に、ピルの知識やイメージを薬学生(薬学部に通っている大学生)にアンケートした報告をご紹介します。
アンケートでは、薬学生でもピルの知識が十分でないことがわかりました。
また知識が十分でない中で、ピルに対して良いイメージと悪いイメージをもつ学生に分かれており、そのイメージが今後服用を希望するかどうかに関連していたそうです。
将来薬剤師になる薬学生は、ピルの使用を検討する方へ説明する立場になるかもしれません。
そのため、薬学生自身がもつピルの知識やイメージが、一般の方のピル使用の判断に影響する可能性があります。
著者は、薬学部の教育課程において、ピルに対しての正しい知識を教えた上で、日々新しくなる情報を「進んで調べて、判断し、一般の方に伝える」などが行える自己解決力の高い学生を育てるのが重要だと指摘しました。
また、次世代を担う子どもたちへの性教育の必要性についてもふれています。
学校の性教育の場において、
- それぞれの避妊法のメリットやデメリット
- 次々に変わる性に関わる新しい情報
などを、どこまでどのように伝えるかを十分に検討していくのが課題だと述べています。
出典:松本佳代子.(経口避妊薬(低用量ピル)に対する薬学生のイメージと知識).薬剤疫学,1999,4(1),47-57
ピルの飲み忘れのまとめ
ここまでピルの飲み忘れについてお伝えしてきました。
ピルの飲み忘れをまとめると以下の通りです。
- 飲み忘れてからの経過時間によって、対処方法が変わる
- ピルを飲み忘れると、避妊効果の低下や不正出血がおこる可能性がある
- 飲み忘れた期間で性交渉があったら、飲み忘れた錠数により緊急避妊を検討する必要がある
これらの情報が、少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。