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生理不順とは、月経周期が乱れることです。
生理が来なかったり、終わったとおもったらまた始まったりすると、何か病気なのではないかと不安になります。
そこで本記事では
- 生理不順の定義
- 生理不順の原因は?
- 生理不順の種類
- 生理不順の対策
上記を中心にお伝えします。
ぜひ最後までお読みください。
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生理不順とは
生理不順が不安定、乱れていることを生理不順(月経不順)といいます。
生理周期の目安を25日〜38日として、±6日以内のズレであれば心配することはありません。
しかし、生理周期が24日以下だったり、39日以上だったりする場合は月経異常となり、注意が必要です。
場合によっては病院受診が必要になるので、生理不順の原因を知り、思い当たることがあれば改善できるように行動に移すようにしましょう。
原因①:過度な体重減少・運動
無理なダイエットをした結果、生理不順になってしまうということは、女性に起こりやすい現象です。
スタイルを良くしたいがために急激に体重を落としたり、過剰に運動をしたりすると体脂肪が減少します。
体脂肪を減らしすぎると、女性ホルモンの分泌量も減り、生理不順を引き起こすことにつながります。
ダイエット中は体重や体脂肪の数値、外見ばかりに目が行ってしまいがちですが、女性ホルモンは女性の身体を守るとても大事なものです。
女性ホルモンの分泌が減ると生理不順だけでなく、肌や髪にもハリがなくなり、骨密度も低下するので疲労骨折などのリスクも生じます。
急激な体重減少、過剰な運動でのダイエットは禁物です。
また、ダイエットは短期間で行うのではなく、無理のないペースで行い、身体に負担をかけないように行ってください。
原因②:ストレス
ストレスがたまるとホルモンバランスが崩れ、生理不順となる可能性があります。
過度なストレスにより、エストロゲンやプロゲステロンの産生が抑えられてしまい、生理不順や無月経につながるのです。
勉強や仕事、子育て、人間関係など、様々な要因がストレスを引き起こします。
ストレスを感じたり、疲れている場合は無理をせずしっかり休みましょう。
趣味に没頭する、おいしいものを食べる、運動する、外出する、自分に合ったストレス解消方法をみつけてください。
ストレスを貯めないようにすることが、身体の健康につながり、生理不順の改善も期待できます。
原因③:多嚢胞性卵巣症候群などの卵巣や子宮の病気
生理不順の原因に、多嚢胞性卵巣症候群などの卵巣や子宮の病気が隠れている可能性があります。
多嚢胞性卵巣症候群は卵巣の中の卵胞の成⻑が途中で止まり、たくさんの⼩さな卵胞が卵巣内にとどまってしまう病気です。
卵胞が育たず定期的に排卵が起きないため、生理不順や無月経を引き起こします。
生理不順の種類
生理不順にはいくつかの種類があります。
生理不順に悩んでいる方は、自分がどの種類に当てはまるのか考えながら読んでみてください。
特徴と原因、解決方法もご紹介します。
稀発月経
稀発月経とは、生理周期が39日以上90日未満と、通常より周期が長い状態のことを指します。
稀発月経の原因はホルモンバランスの乱れのほか、病気や体質など様々です。
また、40代で閉経を迎える早期閉経の場合も、閉経が近づくことでホルモンバランスが乱れ、稀発月経を引き起こします。
また、卵巣や子宮の何かしらの病気が原因で発症することもあります。
稀発月経で不安な方、治療したい方は一度婦人科を受診するようにしましょう。
原因を知って、治療をしたり生活習慣を改善することで、稀発月経は治すことができます。
頻発月経
頻発月経とは、生理周期が24日以下と短く、通常より生理周期が短い状態を指します。
思春期や更年期にみられることが多く、一時的な頻発月経の場合は治療せずに様子を見ることもあります。
しかし成熟期の20代から40代での頻発月経は、何らかの疾患が原因でホルモンの分泌異常が起きている可能性があるので原因となる疾患の治療が必要です。
不正出血の原因も様々で、ストレス等でのホルモンバランスの乱れや排卵期出血、子宮や排卵、膣の病院による器質性出血、妊娠初期にも出血がみられることがあります。
頻発月経か不正出血か、また原因が何なのかわからない場合は病院を受診するのが良いでしょう。
過長月経と過多月経
生理時の出血が8日以上続き、通常より長引くことを過長月経、生理の出血量が正常より多いことを過多月経といいます。
過長月経は長ければ1か月近く続く場合もあり、出血量が減った後にまた増えたり、鮮血がずっと続いたりと様々です。
過多月経と考えられる出血量の目安は、ナプキンを1〜2時間おきに変えなければならない、昼間でも夜ナプキンを使わなければならないくらいの出血量、レバーのような塊が出るなどです。
原因はどちらもホルモンバランスの乱れや、子宮の病気が隠れている場合もあります。
また、どちらも貧血になりやすく、立ち眩みがしたり、動悸がしたりすることもあります。
単発的なものであれば心配いりませんが、続くようであれば婦人科の受診が必要です。
貧血を伴う場合は併せて治療しましょう。
過短月経と過少月経
過短月経は生理が2日以内と短い状態、過少月経は、生理の出血量が異常に少ないことを指します。
どちらも子宮が未熟が原因で起こることがあり、10代の女性で起こることは珍しくありません。
しかし、子宮が成熟した20〜30代での過短、過少月経は子宮の発育不全の場合もあるため、その場合は治療が必要になります。
ホルモンバランスの乱れによる場合もありますが、いずれにせよ一度婦人科の受診をお勧めします。
生理不順を放置すると病気のリスクも
生理不順には様々な種類があることがわかりましたが、どれも放置することで病気のリスクが高まります。
どのような病気があるか、解説していきます。
骨粗しょう症
骨粗しょう症は、閉経後や無月経、生理不順の女性がなりやすい病気です。
骨粗しょう症は、女性ホルモンが大きく関係しています。
女性ホルモンの一部であるエストロゲンは、骨形成を促し、骨が破壊されるのを抑制する働きがあります。
エストロゲンが減少することで骨が破壊されるスピードに骨形成が追いつかなくなるため、骨粗しょう症になる危険性が高くなります。
骨折しやすくなったり骨の変形、痛みも生じるので、生活にも支障が出てきてしまう病気です。
閉経後の女性がなるものだと思われがちですが、生理不順や無月経でもリスクが高まります。
ホルモンバランスが乱れている人は骨代謝のバランスが崩れている可能性があるため、注意が必要です。
心配な方は民間の医療機関や保健所で骨粗しょう症の検査について問い合わせてみましょう。
骨量検査測定をすれば、骨の状態を知ることができるので、生理不順の治療と合わせて検討してみると良いかもしれません。
不妊症
生理不順は不妊症と大きく関係しています。
ホルモン異常で生理周期が不安定だと、卵が育ちにくく、排卵日の特定も難しいため、タイミング法も難しくなります。
また、子宮や卵巣の病気の可能性もあり、その場合は不妊治療と並行して、原因である疾患の治療を行っていく必要があります。
しかし、生理不順であっても妊娠することは可能です。
排卵のない無月経の場合は妊娠は難しくなるので、適切な治療が必要ですが、少なくても排卵がある場合は妊娠のチャンスはあります。
子宮体がん
子宮体がんになりやすい要因の一つに、生理不順があります。
理由として、子宮体がんには女性ホルモンが深くかかわっているからです。
子宮体がんの原因は女性ホルモンの乱れによるものなので、閉経後の女性や無月経、生理不順の人がかかりやすくなります。
子宮体がんになると、不正出血や、匂いや色のついたおりものがみられます。
子宮体がんは手術による治療が行われます。
早期に発見できれば、体への負担が少ない腹腔鏡手術が可能なので、定期的な検査や病院受診で早期発見が求められます。
生理不順だと生理が来たのか、不正出血なのかわからない場合も多くなります。
生理不順の対策
様々な病気のリスクが高まる生理不順ですが、原因を知り、早めの対策が重要となってきます。
どのような改善方法があるか、ご紹介します。
①婦人科へ
原因を探り解決していく方法として最も確実なのが婦人科の受診です。
生理周期の乱れが続くと、病院に行ったほうが良いのか不安になると同時に、そのうち治ると考え、このくらいで受診しなくても良いかなと考えてしまいがちです。
しかし生理は女性の体をつくり、守るために非常に重要な働きをしています。
そのため、原因を自己判断したり、長期間放置したりせず、速やかに受診をするのが正解です。
単発的な症状であれば経過観察の場合もあるので、いつもは定期的にくるのに1週間遅い、早い、長い、短いという場合は焦らずに次の月の様子を見てからでも良いでしょう。
続くようであれば迷わず受診し、必要な検査、治療を行います。
②生活習慣の見直し
生理不順は、生活習慣が原因で起こることも多くあります。
慢性的な運動不足、暴飲暴食、不規則な生活、日常的なストレスなど、日々の生活が、生理に大きな影響を与えます。
自覚のある方は、ぜひ生活習慣を見直すことから始めてみてください。
とくに、過度なダイエットやストレスは生理不順を引き起こしやすくなります。
極端なダイエットは控え、栄養を摂りながら運動をすることで、緩やかに体重を落としていくようにしましょう。
また、ストレスを抱えがちという方は、自分にあったストレス解消法をみつけたり、カウンセリングや心療内科などで相談し、一人で悩まないようにするなど、適切な対策をとるようにしてください。
女性専門の医療機関へのイメージ
生理の前後や生理中は、様々な症状や悩みが生じやすい傾向にあります。
10代の女性の対処法として、身体を温める、休養をとるという回答が上位を占め、相談相手は母親、友人が多数という結果になりました
症状が出た際、婦人科などの医療機関の受診、相談の割合について見てみると、8.7%と、少数であることがわかります。
10代の女性の女性専門医療機関に対するイメージは、「身体について相談できる、頼りになる」などポジティブな回答がある一方で、「恥ずかしい」「なんとなく怖い」といったネガティブなイメージもあるようです。
女性専用といえ、やはり医療機関という点で、10代の女性にとってはハードルが高いようです。
とはいえ、身体のことは自己判断せず、症状によっては早めに専門機関を受診する必要があります。
出典:https://www.aska-pharma.co.jp/mint/news/filedownload.php?name=74d3e62ed875fc54396c1226ba70fb20.pdf
生理不順に関するよくある質問
生理不順の種類や原因、対策についてお伝えしました。
最後に、生理不順に関するよくある質問をご紹介します。
生理周期がバラバラなのはなぜ?
生理周期は、体調や精神状態、生活習慣にも左右されやすいため、はっきりとした原因がなくても数日のずれが生じることはあります。
生理周期がバラバラになってしまう状態は、不整周期月経と呼ばれ、女性ホルモンが正常に分泌されなくなっているために起こります。
ダイエットやストレス、睡眠不足などによる女性ホルモンの乱れや、子宮や卵巣に何らかのトラブルが生じて不正周期月経になる場合もあります。
生活習慣を改善しても不正周期月経が続いたり、不安に感じる方は、一度婦人科を受診してみましょう。
生理不順の改善におすすめの食べ物は?
下記の栄養素は、生理不順の改善におすすめです。
- 亜鉛
- たんぱく質
- ビタミン類
- 大豆イソフラボン
亜鉛は牡蠣や肉類、レバーなどに多く含まれており、不足すると貧血症状が出やすくなるので、積極的に摂取しましょう。
血液をつくるのに重要なたんぱく質は肉類、魚類、卵、大豆、乳製品などに多く含まれます。
また、うなぎ、豚肉、レバー、チーズなどに含まれるビタミンB群は、たんぱく質と一緒に摂ることで吸収率がアップします。
大豆イソフラボンは大豆製品や味噌に含まれており、女性ホルモンに大きく影響を与える食材です。
ひとつの栄養素に頼ることなく、バランスの良い食事を心がけましょう。
10代は生理不順になりやすい?
身体が成熟していない10代のうちは、ホルモンバランスが不安定です。
そのため生理周期が不安定で、生理の日数や出血量が違っていたりすることも珍しくありません。
そのため10代の生理不順はあまり深刻になる必要はないでしょう。
しかし、生理が3か月以上来ない、1か月に2回以上生理がきたなど、不安なことがあればすぐに大人に相談し、適切な病院を受診するようにしましょう。
何キロ痩せたら生理不順になるの?
体重が短期間に5kg以上減少、または体重の10%以上減少すると無月経になると言われています。
急激な体重減少によりレプチンという物質の分泌が低下し、ホルモン分泌を抑制してしまうからです。
また、個人差はありますが、BMIが17未満になると生理に不調が出やすくなります。
BMIは「体重kg ÷ (身長m)2」で計算できますので、自分のBMIを知り、痩せすぎている場合は要注意です。
過度なダイエットや痩せすぎは避け、健康的な身体を目指しましょう。
自律神経の乱れと生理不順は関係がある?
自律神経の乱れは生理不順を引き起こすことがあります。
自律神経のバランスが崩れると、女性ホルモンのバランスにも悪影響が出ます。
女性ホルモンの分泌が正常に行われなくなるため、月経不順が起こりやすくなるのです。
自律神経を整えるためには規則正しい生活や運動、ストレス発散のための活動をするようにしましょう。
とくに、胸式呼吸と体の動きでインナーマッスルを鍛えるピラティスは、自律神経を整えるのにとくによいとされています。
生理不順や体の不調を引き起こさないためにも、自律神経を整えるための生活習慣を身につけましょう。
病院ではどのように生理不順を診察するの?
生理不順で病院を受診した場合、問診、採血や超音波検査、薬の処方が行われます。
費用は初診料を含め、保険診療で、3割負担の場合はお薬代を含めて1万円程度が目安となります。
病院受診をする際、毎日計測する基礎体温は非常に重要です。
基礎体温表をみれば、婦人科の医師は排卵日や排卵の有無がわかり、生理不順の原因を判断するための材料になります。
毎日基礎体温を計測しているという方は、受診の際に忘れずに持っていくようにしてください。
また、これから受診を検討している、受診する可能性がある方も、専用の体温計で基礎体温を計っておくようにすると良いでしょう。
40代で生理不順になる原因は?
40代になると、生理不順になったり、経血の量が変化したりということが起こります。
40代以降の女性に起こる生理不順の原因の多くは、ホルモンバランスの乱れによるものです。
閉経に向かう40歳を過ぎるころには、女性ホルモンの分泌が急激に低下します。
特に更年期に入るころ、エストロゲンが激しく変動、低下し、生理不順を引き起こす要因となるのです。
更年期の生理不順は、女性の体の自然な変化です。
受け入れてうまく対処していくことも重要ですが、不正出血がみられる場合は他の疾患の可能性もあるので、婦人科受診をするようにしましょう。
生理不順の原因まとめ
生理不順の原因についてお伝えしてきました。
生理不順の原因についてまとめると以下の通りです。
- 生理不順とは、生理周期が不安定で乱れていることを指す
- 生理不順の原因はホルモンバランスの乱れや病気によるもの、生活習慣など様々
- 生理不順に生理が長い、短い、量が多い少ないなど症状によって種類がある
- 生理不順は病院受診や生活習慣の改善で対策ができる
本記事が、生理不順で悩んでいる人、生理不順の原因が知りたい人など多くの方の参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。